About
cravatta by renacnatta(クラヴァッタ・バイ・レナクナッタ)は着物のアップサイクルをテーマにするファッション小物ブランドです。
着物の良さは糸をほどけば再び布の形に戻るという点です。
現在、日本では年間50万トンを超える衣料品が廃棄されると言われていますが、かつて日本人は衣服を最後の最後まで大切に使っていました。着られなくなればまた仕立て直し、生地自体がぼろぼろになれば、敷物や小物にしたり、最後は雑巾として使ったり。私たちはそんな日本に昔から根付いていた「循環の文化」を現代のライフスタイルに合う形で提案することを目指しています。
昔の循環は着物から価値の低いものに形を変えていくことで最後まで大事に使う「ダウンサイクル」が一般的でしたが、私たちはさらに付加価値をつけて生まれ変わらせる「アップサイクル」を提案していきます。
いま私たちが多様なファッションを楽しんでいるように、人々が着物を普段着として当たり前に楽しんでいた時代がありました。今でこそ着物といえば和柄を想像しますが普段着とされていた時代に生まれた着物たちは「和」とくくるにはもったいないほど、デザインに富んでいます。
そんな少し昔に作られた遊びごころある着物たちが、現代を生き抜くみなさまの装いにエッセンスを与えられますように。
セッテピエゲへのこだわり
制作の工程はまず着物を1着ずつ丁寧にほどき、洗い、アイロンをかけて反物の状態に戻すところから始まります。セッテピエゲのネクタイではほとんどの行程を手縫いで仕上げます。生地量も普通のネクタイの倍以上を要するため着物1着から取れるネクタイはたった1本のみ。そのため全てが1点ものです。セッテピエゲとはイタリア語で数字の7(Sette)と折り目(Pieghe)の意味で、 文字通り7つ折りのネクタイのことを指します。ネクタイ発祥の原点に近いとされるクラシカルな技術です。昔は良い芯地が手に入らず、型崩れがないよう縫製の技術でそれを補っていましたが、近年のテクノロジー進歩とともに新素材が導入されるようになりました。そのためセッテピエゲの製造は年々縮小し、その技術を守っているメーカーは世界でもごくわずかとなってしまいました。
芯地と裏地を使わないセッテピエゲのネクタイは、柔らかな質感と風格を出せるのが特徴です。生地の風合いを生かした仕様になっているので、しなやかな着物の生地をそのままに味わえます。
cravatta by renacnattaのネクタイは正統な装いにはもちろんのこと、普段のコーディネートの“はずし”としても楽しんでいただけます。